新潟大学経済学部長
藤井 隆至 教授
時代を超えた「知」の構築

グローバリズムの名の下に市場化と情報化が、国家、産業、文化を根底から揺るがしています。それは経済合理性を基本に据えた近代の変革をもたらしています。インターネットに代表される情報通信技術の飛躍的発展とその積極的利用は、均質な世界市場と個人消費という関係の図式を描き出しました。一方でこの図式は、個人、企業そして国家が経済という構造のなかで相互依存度を深め、複雑な色合いを示しています。それはまるで、完成することができない色合わせのパズルのように絡み合い、一つの動きが他面に大きな変化をもたらす、決して合理的な結果が得られない構図を示しています。この構図を見定め、理解するには、その構図の脈絡(コンテクスト)をしっかりと把握し、時代を超えた「知」を構築することが必要です。経済学部で学ぶということは、経済社会という視点から「知」を構築し、実践、行動する能力を修得することです。
現代(いま)を読み解くための経済学
インターネットの普及により、ワンクリックで世界中の情報を見ることができるようになり、世界が近づいたと感じます。
こうした情報だけでなく、私たちが普段手にするもの、口にするものも、その生産地を見ると輸入品であることが分かります。
更に、部品や原材料などまで考えると、世界中と関わりを持って生活しているのが現代です。
こうした情報化、国際化により生活が豊かになると同時に、地球環境問題、食糧問題、格差問題など様々な問題も深刻化しています。これらのことは一見無関係のように見えても、それぞれが影響し合っています。こうした社会の基盤となっているのが経済活動であり、それぞれがどのように関係しているのか、影響し合っているのかを解明しようとするのが経済学です。
新潟大学経済学部には、経済学科と経営学科があります。経済学科ではこうした経済学の理論を学んだり、世界の国や地域における社会経済がどのようになっているのかを学ぶことができます。経営学科では、企業あるいは政府や地方自治体といった公共部門の行動や戦略を学んだり、会計学に関する専門家への道を進むことができます。
情報化、国際化の進展はますます社会変化のスピードを加速させています。私たちは常に新しい状況に直面することになります。こうした状況に対応するには、しっかりとした基礎を学び、応用力を身につける必要があります。
新潟大学から北を見ると、日本海が広がり、そこに佐渡島が浮かんでいます。目を南に転じれば越後平野が一望でき、東側は人口80万人を擁する政令指定都市新潟の中心部へと続きます。激しく変化する時代であるからこそ、この恵まれた環境にある新潟大学経済学部で、しっかりと腰を落ち着けて学んでみませんか。

