研究・ゼミ紹介

【経済学プログラム】ゲーム理論について

2020年02月20日

経済学プログラム
研究

わたくしがこの大学で研究し、講義しているのは「ゲーム理論」という分野です。応用数学の一分野で、経済学に広く応用されています。最近では一般にもかなり知られるようになったので、ご存知かもしれません。

ゲーム理論とは、簡単にいうと「複数の人間がそれぞれ自分の得を考えて行動するときに何が起きるか」を考える学問です。そういう内容なので、よく「ゲーム理論で交渉に勝てる、ビジネスで稼げる」などと宣伝されます。昨今は世の中世知辛いので、学問も目先の得にならないといけないようですから。

ゲーム理論を勉強したらどうなるか。実を言えば、多分お金は儲かりません。しかし、深く学べば、世界を見る目が一変します。世界の中にこれまで見えなかった秩序や構造が見えるようになります。人間への理解が深まり、人間の不完全さも、そしてそれゆえのすばらしさ、美しさも新たに知ることができます。

ちょっとやそっとお金があっても世界を変えることはできない。でも君自身の頭が変われば世界は変わります。それが学問の意義です。大学は学問をやる場所です。

高宮 浩司 准教授
経済科学部 経済学プログラム

※掲載内容は取材当時のものです